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いまだにMERS感染者が増えている韓国が受けた打撃

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現状の対策下では、検疫所による水際強化が主ですが、以上の知見を見る限り、国内発生に備えて、医療機関に対する注意喚起の徹底など、国内体制の構築を早急に進める必要がある事を、痛切に感じます。
 
 >日韓の人の交流は双方合計すれば年間数百万に上る、水際作戦と同時に医療機関への指導等後手にならないよう対策が必要。
 もし日本でも広がればその経済的損失は莫大なものになる。
政府も本腰で対策を練って欲しい。
 韓国の二の舞だけはゴメンだ。
 
 

いまだにMERS感染者が増えている韓国が受けた打撃

韓国保健福祉部の中央MERS対策本部が2次感染者が多数発生した平沢聖母病院で新規の感染者が出ていないことなどから、「第1次の流行は終息した」、「本日がピーク」と昨日8日に発表したにもかかわらず、本日には新たな感染者が8人増え、また感染者のうち1人が死亡したため、韓国国内の死者は7人に増えたというニュースが流れています。いつになったら韓国のMERSの感染は収束するのでしょうか。
MERS感染者8人増の95人 死者は7人に=韓国
昨年のセウォル号の痛ましい転覆事故、大韓航空機のナッツリターン事件、また今回のMERSに対する対応をめぐっては、まざまざと中進国から先進国にまだ抜け出せない韓国が抱える壁を感じさせます。
韓国でのMERS感染者数と死者数のデータがウィキペディアにあったので9日分を加えてグラフ化してみましたが、そうそろそろ本当にピークとなり、収束に向ってもらいたいものです。
MERS

しかし今回のMERS感染の広がりに関しては、韓国政府の初期対応が躓いたことが大きいのでしょうが、MERSに感染しない動物園のフタコブラクダを隔離させたり、防護服に身を固めた医療スタッフと私服のままで慰労した朴槿恵大統領とかいろいろ面白騒動もありました。しかし今回のMERS騒動は、実際の感染者や死者による被害よりももっと大きな痛手を韓国が受けたことになります。
MERS治療スタッフを激励している朴大統領の写真が話題に!=...:レコードチャイナ

海外からの旅行者の相次ぐキャンセルという直接的な影響だけでなく、韓国内の繁華街や映画館から人影が消えるなど個人消費にも影響が懸念されています。しかし、それよりも大きな影響は国家としての信頼の失墜、国民性への不信感が海外、とくに中国にも広がったことではないでしょうか。

中国で発症した患者は、父親がMERSウイルス感染の確定判定をうけたにもかかわらず、韓国当局の警告を無視して中国に渡航した韓国人男性でした。男の身勝手さもさることながら、なぜ当局が止めなかったのかも疑問です。
中国初のMERS患者は、警告無視して訪中した韓国人=「申し訳...:レコードチャイナ

そして医師の意識の低さにも驚かされました。感染患者と接触し軽い症状がでていたのに、シンポジウムや会食に出た医師がいたり、隔離中に、フイリピンに渡航した医師がいました。あまりにも杜撰で外交問題にもなりかねません。
韓国、MERS感染医師が1500人規模の会合に出席、家族と外食も...:レコードチャイナ
韓国のMERS、隔離対象の医師夫婦がフィリピンに渡航、当局は...:レコードチャイナ

日本では日本人として恥ずかしいような差別が飛び交う「嫌韓」が主にネットで広がり、またそれに乗ったビジネスが流行りましたが、それは日本はこんなにひどい、右傾化していると反日の道具に使われました。しかし韓国も、自らの権力維持のために、あまりにも執拗な反日キャンペーンを展開した結果、米国では韓国の反日政策に疲れ、韓国とは関わりたくないという「避韓」のムードが起こっていたところにMERS騒動が起こったことになります。他国や多民族の誹謗中傷で自らの存在を正当化しようというのが邪道であり、 しかも「避韓」がさらに中国にも飛び火してきたことは、中国市場を商機としてきた韓国にとっては痛手になります。

中国共産党系の新聞・環球時報が行ったアンケートでは、回答者の82%が、MERS騒動によって、韓国に対して負のイメージを持ったと答えていると報じられています。
MERS感染拡大、韓国に対して負のイメージを持ちましたか?..:レコードチャイナ

ただでさえ、円安・ウォン高が経済の足かせになってきているところに今回のMERS騒動による信頼の失墜は、今後の韓国経済にも影響してくると思います。他国を批判することに終始し、自国の経済や社会の発展に集中しなかったツケが来たということでしょう。

ただ、韓国が中進国から先進国の壁を超えることが課題だとすれば、日本は「モノづくり」から「価値づくり」へ進化していくハードルをどう越えていくのか、少子高齢化の時代にどう対処するのかといった大きな課題を抱えているので、隣国を嗤っているゆとりはありませんね。
 
MERSウイルス感染症、韓国流行をうけて
MERS(Middle East Respiratory Syndrome Corona-virus:中東呼吸器症候群が韓国の医療機関で流行しています。
あまり聞きなれない名前ですが、2012年にサウジアラビアで初めてみつかった、新しいウイルスで、2002年から2003年に流行したSARS(重症呼吸器症候群)と同じ、コロナウイルスというグループに属します。

2012年から2013年には、中東を中心に、世界で流行しました。その際、中東からの滞在者からの感染がほとんどでした。ラクダの感染症と考えられていましたが、2013年にフランスとイギリスでの症例については、限局的なヒトヒト感染によると報告されています。ヒト、ラクダの他、ブタ、コウモリなどでも感染が確認されていますが、何分新しいウイルスですので、不明なところも多いのが現状です。MERS ウイルスの生体外での安定性については、低温で低湿度の場合、48時間程、安定性(生存性)が持続するとの報告があります。
http://www.eurosurveillance.org/images/dynamic/EE/V18N38/art20590.pdf

典型的なMERSの症状は、発熱、咳で、下痢などの消化器症状もみられます。重症化すると、肺炎、敗血症、臓器不全(特に腎不全)などを併発し、命を落とすこともあります。乳幼児、高齢者、また、糖尿病、慢性肺疾患、がんなどで免疫能が落ちている人は重症化しやすいので、注意が必要です。WHOによれば致死率は27%程度ということです。

前述したとおり、2012年に発見された新しいウイルスですが、今までの知見に関してまとめてみたいと思います。

もともと、通常のコロナウイルスは、決して人に感染しやすいウイルスではありません。
それはMERSウイルスに関しても同様です。しかし、今回の韓国の例からわかるように、医療機関内では、ヒトからヒトへの感染が、一般集団と比して起こりやすいことはあきらかです。それは、医療施設内には免疫能が落ちた患者さんがいるからで、こうした状態の人は容易にウイルスのターゲットになりやすいからです。過去の報告でも、 一部の小児肺炎ではその原因ウイルスになっているとされており、乳幼児についての注意喚起も必要なところです。
http://www.biomedcentral.com/content/pdf/1471-2334-12-267.pdf

それでは、同じコロナウイルスであるSARS とは、広がりやすさ、重症化しやすさにおいて、異なっているのでしょうか。2002年~2003年のSARS流行から、風邪症候群を引き起こすウイルスと同じように飛まつ感染という形式で広がりを見せることがわかりました。飛まつ感染とは、咳やくしゃみなどの”しぶき“内にあるウイルスが、他人の口や鼻の粘膜から入り込み、ウイルスが増殖をはじめることです。この感染症式に関しては、MERSウイルスもSARSウイルスも同じです。重症化のしやすさを示す一つの指標である致死率は、SARSが9.4%と報告されていますので、MERS の方が現状では高いことになります。
MERSは、ヒト、ブタそしてコウモリ等の間で、種を超えて容易に感染することが明らかにされており、SARSのコロナウイルスが、流行時にすでにコウモリに対する感染力を失っていたことと比較し、この点で大きな違いがあります。何を意味するかというと、仮にヒトでの流行が収束した後でも、他の動物の間で感染が受け継がれ、数年を経て、再度、ヒトに感染する可能性があるということです。
http://mbio.asm.org/content/3/6/e00515-12.full

それでは、ヒトへの広がりやすさはどうでしょうか。
医学雑誌The Lancetの2014年1月号に掲載された論文では、MERS ウイルスが、患者1人が感染させる強さ(Reproductive number、Ro)は、0.8~1.3価の範囲内であり、1価(1人の患者が、別の1人に感染させる力価)を大きく上回ることはないと結論付けて、感染力がそれ程強くないと評価していました。この値はSARSもほぼ同様と報告されています。
http://www.thelancet.com/pdfs/journals/laninf/PIIS1473-3099(13)70304-9.pdf

しかし、2014年12月に発表された論文では、Roについて、もう少し高めの評価となっており、致死率も考慮すると、SARSウイルスに匹敵するか、もしくは、それ以上広がりと重症化を想定する必要があると結論されています。
http://currents.plos.org/outbreaks/article/obk-14-0037-estimation-of-mers-coronavirus-reproductive-number-and-case-fatality-rate-for-the-spring-2014-saudi-arabia-outbreak-insights-from-publicly-available-data/

また、MERSの場合の感染拡大の場としては、今回の韓国での流行と同様、医療機関での患者との接触、医療従事者を介した感染というのが、今までの例でも指摘されています。それ故、我が国でも、医療機関での感染拡大に関して、十分に備える必要があります。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1408636

現状の対策下では、検疫所による水際強化が主ですが、以上の知見を見る限り、国内発生に備えて、医療機関に対する注意喚起の徹底など、国内体制の構築を早急に進める必要がある事を、痛切に感じます。

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