>これで少しは安心できる。
このままの状態でいてほしいものだ。
しかし習近平もバカではないから軍の改革を進めている。
少しでもかじれば特技? “メンツ第一主義”中国人の「張り子の虎」体質
1月2日、中国国防部は2隻目の航空母艦を製造し、年内に進水式を行うと発表しました。このニュースを聞いて、「ついに中国が完全なる国産空母を造り出した」と気を吐く中国人もいますが、僕を含めミリタリー事情に関して知識を持つ層は、「どうせまた欠陥船だろうな」と冷ややかな目で見ています。2012年に就役した中国軍初の空母「遼寧」は、旧ソ連時代の中古品を改造したものであり、単独では中国沿海しか航行できません。加えて、中国海軍は実戦経験もなく、艦上機も量産していないため、戦闘能力、空母支援能力ともに低いのです。そのため遼寧は、ネット上で「海上の巨大棺桶」などと揶揄されています。今回製造中の空母の性能は未知数ですが、おそらく中国政府は実際の戦力にするというより、自国の軍事力を国民や諸外国に見せつけるのが目的なのでしょう。「張り子の虎」という言葉を思い出す話ですが、このような虚言壁は中国人独特の国民性なのです。
多くの中国人が最も重要視することとは「メンツ」、つまり見栄や体裁です。僕が中国の企業で働いていたころ、取引先の女性社員と共に日本の方を接待する機会があったのですが、女性社員の名刺には「特技・日本語」と書かれていました。ですが、接待の際、彼女は先方の言葉をまったく理解できず、結局僕がひとりで通訳を行ったのです。その後、「日本語は、どの程度理解できるのか?」と尋ねたところ、彼女は「五十音と、あいさつの言葉を知っている程度」と答えたのです。
このような例は、中国では珍しい話ではありません。僕が就職活動時、「少しでもかじったものがあれば、履歴書の特技欄に書き込め」と教授に教えられました。例えば、大学でフランス語を専攻した生徒は「翻訳ができる」、カラオケで少し練習すれば「歌唱力は歌手レベル」、一回絵画を描いただけで「プロ級のデッサン力」といった具合です。ひどい例になると、プログラム入門書を買った日から「プログラマー」と名乗る生徒も存在しました。こうして同級生たちは、次々と誇張にまみれた履歴書を企業に提示したのです。虚言は中国社会では日常茶飯事であるため、中国の企業は面接時、特技欄に書かれていることを実際に学生に行わせます。そして特技が披露できず不採用となる中国人学生は、後を絶たないのです。
遼寧の例のみならず、現在の中国社会では多くの虚言が行われています。超高層ビルが立ち並び、未来都市のような威容を誇る中国の都市は、一歩裏通りに足を踏み入れると、そこには貧しい人々が暮らすスラム街が広がっています。世界中の経済状態を良化させるといわれたAIIB(アジアインフラ投資銀行)は始動したものの、中国企業の株と人民元の暴落により、行き先は不透明なものになっています。15年に完成した中国初の国産旅客機「C919」は、中国が製造したのは機体、座席のみで、エンジンなど主要な部品のほとんどが外国製品であるにもかかわらず、「5割は国産品だ」と自負する中国人は少なくありません。
日々拡大を続ける中国の軍事力に対し、脅威を感じる日本人は多いでしょう。しかし、国民性と同じく中国軍が保持する兵器の大半が「張り子の虎」というべき粗悪品であり、多くの中国軍人たちは、まともな軍事訓練を受けていない烏合の衆なのです。対して日本の海上自衛隊は優れた装備を持ち、加えて世界最強の軍隊であるアメリカ軍の支援を受けています。日本のみなさんが正確な軍事的情報を知れば、おそらく中国軍に対する脅威は、ある程度消え去ると思います。
しかし、中国軍は仮に日本との軍事衝突が発生した際、民間人が乗った船を中国艦隊の前に並べ、海上自衛隊が攻撃できないようにするという「人間の盾」など、日本の安保法案の盲点を突いた卑劣な作戦を実行することを機関メディア上で公表しています。今後日本が防衛体制を強化するためには、憲法改正を本格的に検討するべきだと僕は思います。
中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。
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