大紀元より転載しました。
ミドルブルック氏の発明の製図の一部。石炭を燃焼して生じる汚染を減らすことができる可能性が見いだされた。(スキャン書類/ジェフリー・ヴァン・ミドルブルック) |
米国研究者、中国共産党の投資60億円受け取り拒否「血塗られた金は要らない」(2)
【大紀元日本5月25日】「人の命を犠牲にして得られた資金を、手にすることはできない」とミドルブルック氏は続けた。 ミドルブルック氏が考案してきた工業に係わる発明案は、すでにその多くが商業化されてきた。会社を経営し、南カリフォルニア周辺では数十年にわたって地盤を築いてきた。 ミドルブルック氏は、大紀元あてに 「報道の誠実さ。少なくとも、人はいかなることでも報道できるという誠実さ」に感謝するという手紙を送った。「自己満足で終わらせず、他にも勧告したかった」という。ミドルブルック氏は、自分のような小さな個人ではなく、政府や大手企業が中国の人権迫害の状況を深刻に受け取れることを望んだ。「大企業は手を引くべきだ。倫理に反する言語同断の行為だ。取引はしないでほしい」 ミドルブルック氏は、大紀元の編集者が関連した2件の特許申請書を検討できるように、自分の考案の詳細を提供した。装置の一部の写真だけでなく、2008年にレオン・パネッタ防衛省長官(当時)から、自分の発案した二酸化炭素の隔離装置を認める手紙もふくまれていた。「政府資金がおそらく最良の資金源でしょう。しかし、このような大型プロジェクトへの融資は、現在の経済状況下では極めて稀です」と書かれていた。 中国の一団と自分の中国人のパートナーとの交渉文書も提供された。同氏は「人を傷つけたくない」として、中国側と同氏の交渉役を担った人物の名前を伏せるように大紀元に依頼した。当局の人権侵害について発言するだけで、中国の治安部隊と共産党が厳罰を与えることは周知のことだ。 この元交渉役は中国人。中国の家族を訪れることもあり、現地でビジネスもしている。ミドルブルック氏に関与したというだけで、事業や当人の身の安全が脅かされる可能性がある。 この元交渉役は、微生物を使って工業廃水から再生水を作るための様々なアイデアを持っている。今回、契約破棄になったミドルブルック氏の考案を利用するはずだった。大紀元は事実確認のため、この交渉役の身元も調べた。 大紀元はさらに、ミドルブルック氏のもう1人の友人にも連絡を取り、同氏の言動が正しいかを確認した。元ジャーナリストで劇作家のレイナルド・ガルシア氏は、ソーシャル・コミュニティサイト「facebook」の同氏のページを数ヶ月前に読んだ時のことを話してくれた。同氏は、中国当局が良心的な囚人から臓器を摘出していることを読んだあと、中国からの研究開発への融資を断ったと発表していた。 「最初は単に吹聴していると思った。取引がうまく行かなかったことを正当化するために、道義上のことを引き出しているとね」こんなこと本当にあるのだろうか? と疑ったガルシア氏はミドルブルック氏に電話を入れた。説明を聞き、臓器狩りが真実であると理解した。「ミドルブルック氏は、 中国が今していること、自分は同意できないことを理路整然と語ってくれた。中国から研究開発費がおりるところだったのに」 同氏の発案が実際の工業化で成功したかどうか、知るすべはない。「物事が大きくなれば、複雑になり、予想ができなくなる。 私の技能は工業用に採用され、かなりの効果をもたらしているようだ」と語ってくれた。 「私の発案には高い理念がある。しかし、臓器摘出のために殺害されてしまった人々の犠牲の上に立つことはできない」。現在の臓器狩り問題と、第2次世界大戦時に見てみぬふりをしていたドイツのアウシュビッツの強制労働収容所とを、同氏は比較する。「中国は臓器のために人を殺している。まさに アウシュビッツだ」「大紀元新聞はこの問題に気づかせてくれた。たとえ私の発案した技術が日の目を見ることがなくても、私自身、鏡に向かってこう言える。-殺人を犯す政府から血塗られた金を受け取らなかった」 |