これは聞き捨てならない記事だ。
日本はあまりに腋が甘すぎだ。
日本はあまりに腋が甘すぎだ。
「自衛隊は平和ボケしすぎ!?」航空祭で見えた日中軍事力の差に愕然
2014.11.10 06:30デイリーニュースオンライン
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航空祭では陸上自衛隊の観測ヘリコプターOH-1も見学できた
こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。11月3日、入間航空祭が開催されました。戦闘機マニアの僕にとって、今回の来日において最も楽しみなイベントで、早起きして入間まで行ってきました。
日本人からすると変だと思われるかもしれませんが、僕は、日本の戦闘機が好きです。もちろん、戦時中の日本の戦闘機・ゼロ戦は、中国人から忌み嫌われていますが、そういう歴史的な問題とは関係なく、単純に日本の戦闘機の造形が好きなのです。中国の戦闘機は、だいたいがロシア製だったり、ロシアのパクリでセンスがないんですが、日本は日本製が中心で、オリジナリティーがあります。
人民解放軍は国民を鎮圧するための暴力装置
今回の航空祭は、中国人の僕にとって驚きの連続でした。入場するときは、自衛隊員がニコニコしながら手を振って出迎えてくれました。入場料も無料ですし、身分証の提示も必要ありません。観客の中には、欧米人をはじめ、中国人など、数多くの外国人も混じっていました。
これのどこが驚きかと思われるかもしれません。では、中国の航空祭の話をしましょう。
中国にも人民解放軍の航空祭がありますが、入場料が日本円にして7千円ぐらいかかりますし、身分証やパスポートの提示が必要です。仮に日本人が来訪したら、スパイではないかと疑惑の目で見られ、厳しく詮索されます。そして会場の人民解放軍は常にむっつりとしていて笑顔を見せることなんてありません。
よくよく考えれば変な話ですね。人民解放軍は国民の税金によって成り立っている軍隊だというのに、なぜ、入場料を取る上、全ての来場者に対してスパイ疑惑の視線を向けてくるのでしょうか。でも、そういうのが当たり前だと思っていた僕は、日本のサービス精神旺盛で開放的な航空祭の雰囲気に驚いたのです。
ショーの内容も、日中では大きな隔たりがありました。中国では、いかに軍事力が強いかをアピールするかに力が注がれているため、戦闘機の飛行が中心です。ですが、日本の自衛隊の場合、もちろん戦闘機の曲芸飛行などもあったのですが、人命救助のショーにも力が入れられ、ヘリコプターがどうやって海難の人々を救助するかといった実演を見せてくれました。
僕は、この自衛隊のショーを見たとき、改めて祖国に思いを馳せ、人民解放軍は「国民を救うための軍隊」ではないのだなと実感しました。2008年の四川大地震の際は、道路が崩壊してしまったため、陸路で救援物資が届けられませんでした。通常であれば、人民解放軍がヘリコプターを飛ばして、救援物資を投下すればいい話でしょう? なのに彼らはそれをやらず、1週間も被災地を放置したままだったのです。
では、現在、我らが人民解放軍がどういうときに出動するかと言うと、人民がデモを起こしたときです。そのときは、一刻も早く上空にヘリコプターを飛ばし、いつでも撃ってやるぞと人民たちを威圧するわけです。現在の香港デモにおいても、ヘリコプターは頻繁に飛行して学生たちに脅しをかけていますね。
つまり、僕ら中国人は、高い税金を支払って、自分たちを取り締まる暴力機関を養っているわけです。日本の自衛隊が人命救助にまい進し、日本国民の人気を博しているのとは対照的に、人民解放軍が忌み嫌われている理由が、この両国の航空祭のショーを通してうかがい知ることができます。
さて、今回の入間航空祭において、仰天する催しがありました。それは、輸送機であるC‐2の内部に入ることができたことです。観覧者たちは行列を作り、機体の中へと入って写真を撮っていました。この一件を中国の男友達に話してみたところ、彼は仰天しました。
「日本はスパイを恐れていないのかな? 中国だと遠目に写真を撮るのも禁止だっていうのに……」
僕もさすがに、この催しを見たときは、自衛隊は平和ボケしすぎているのではないかと心配になりました。ですが、今回の開放的なショーを通して、自衛隊に好印象を持ったのは事実。おそらく、今回の催しを見た多くの少年少女たちの中にも、将来は自衛隊で働こうと決意する子たちもいたことでしょう。
著者プロフィール
漫画家
孫向文
中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)