波紋は大変なものだった。日本社会全体が賛否両論に分かれた。問題は、この提案が単発性に終わらないという点だ。日本政府は昨年12月27日、最終的に「『L(地方)就職』の大卒者には奨学金の返還を免除する」という驚きの政策を発表した。速度調節はするが事実上「L型大学」に誘導するための第一歩を踏み出したという分析が出ている。。▼文科大学:基本的になくすか縮小する。シェークスピアや文学概論を教えるのではなく大学がある地域の観光名所・歴史・文化について英語で説明できる能力をつけさせる。
世界で通用する実戦的な知識を大学は教えるべきだ。今や日本に訪れる観光客は2014年には20%以上の増加で約1300万となっている。それでもようやく韓国と肩を並べるくらいだ。韓国の人口は5000万日本は1250万超で観光資源も2倍以上ある。もっともっと外人観光客は増えるはず。世界的に見ても海外旅行ブームは続いている。円安も追い風。あとは受け入れ態勢だが英会話能力のある人材が世界的に劣る状態をなんとかしなければ世界に通用しない。
大学教育に注ぎ込まれる大量の税金を無駄にしてはいけない。左翼の嫌う産学協同でも良いではないか。それと東京一極集中を何とか是正することも大地震などの危機管理上重要だ。
安倍首相も良いところに目をつけた。
こいう記事が韓国の中央日報日本語版に出ていることに韓国の日本に対する関心の高さというか、敵を知らねばならないという思いが伝わってくる。決して韓国を侮ってはいけない。日本も中韓のこと世界のことにもっと関心を持つ人材が育ってほしい。
【コラム】「シェークスピアより観光英語学ぶべき」日本揺るがす“GL論争”(1)
2015年01月05日09時13分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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韓国の修学能力試験に該当する「大学入試センター試験」(17、18日)を前にして、この頃日本の大学が騒がしくなっている。名付けて「GLショック」。
大学の枠組み自体を揺るがすかも知れないこの大変革の火種は昨年9月、日本の首相官邸の、ある会議から始まった。
「大学をこのまま放置していてはいけない。G型大学とL型大学の2種類に大胆に分けて、学ぶ内容も全く違うものにしなければならない」。
安倍晋三首相が議長として参加し、主要閣僚や専門家12人で構成された「まち・ひと・しごと創生会議」で突然出されたこの提案に参加者は驚いた。提案者は冨山和彦・経営コンサルタント。2000年代初期に「産業再生機構」の代表をつとめて「企業回復の魔術師」と呼ばれた人物だ。
彼が話したG型大学というのは、グローバル(Global)で戦うごく少数人材を育成する大学。一方、L型大学は地域密着(Local)の仕事に従事する多数の人材を育成するために職業訓練型の教育をする大学を意味する。言いかえれば東京大・慶応大・早稲田大のようないわゆる一流以外の大学は学問的教育を最初からやめて職業訓練に専念すべきだという刺激的な提案だった。
波紋は大変なものだった。日本社会全体が賛否両論に分かれた。問題は、この提案が単発性に終わらないという点だ。日本政府は昨年12月27日、最終的に「『L(地方)就職』の大卒者には奨学金の返還を免除する」という驚きの政策を発表した。速度調節はするが事実上「L型大学」に誘導するための第一歩を踏み出したという分析が出ている。
「G型-L型の大学分離」主張の最も大きな根拠は、日本国内の産業・雇用環境の変化だ。
日本経済は自動車・電気・電子などグローバル経済と激しく競争する経済圏(G型)、そしてサービス業・社会福祉などグローバルとは特別関連のない経済圏(L型)に分けられる。ところでその割合を見てみるとL型が80~90%で圧倒的多数だ。またL型産業はますます労働力が不足し、生産性もほかの先進国に比べて顕著に低い状況だ。結局これを解決するためには専門大学だけでなく、ごく少数のG型大学を除くすべての大学で学問よりも職業訓練を中心に教育しなければならないという主張だ。そうした決断なしには数十年以内に日本経済は崖っぷちに立たされるだろうという話だ。
「蒼生会議」が提示した運営改善案もまた画期的だ。L型大学のカリキュラムはこうだ。▼文科大学:基本的になくすか縮小する。シェークスピアや文学概論を教えるのではなく大学がある地域の観光名所・歴史・文化について英語で説明できる能力をつけさせる▼経営学科:戦略論を教えるのではなく会計や文書プログラムの作成法を徹底的に身につけさせる▼工科大学:機械力学、流体力学のほかトヨタなどで使用中の最新工作機器の使用法を教える。
企業らは大賛成だ。「毎年、新入社員に実務知識を“ゼロ”から再び教えることにも疲れた」(大企業の人事担当者)ということだ。「大学教育と現場の乖離を穴埋めするコストを考えると、社会全体の生産性と効率性が非常に落ちる」という指摘も出る。
一方「大学の役割と意義をしっかり把握できないアマチュアの未熟な考え」という反対論も侮れない。身分の両極化、教養の過小評価につながる危険性が大きいという指摘も多い。
【コラム】「シェークスピアより観光英語学ぶべき」日本揺るがす“GL論争”(2)
日本のメディアは「G型-L型大学」議論がその実現の可能性は別にしても日本社会が置かれている危機的状況を鋭く指摘したものだとみている。実際、日本の大学数は1991年の514カ所から今年は781カ所に増えたが、学生数はむしろ減少に転じている。発想の転換なしには皆が不幸になるほかはないという構造だ。
伊藤元重・東京大学大学院教授(経済学)はメディアへの寄稿で「日本経済全体の雇用および付加価値の比重をみれば地方経済がはるかに大きいだけに、L(ローカル)部門の活性化なしに日本経済が動力を見出すことはできない」と強調した。
ここには日本特有の産業構造も絡んでいる。米国はグーグル・アップルのような知識産業、そして金融のような高付加価値サービス側に方向を定めた。煙突型の製造業は大胆に縮小した。一方ドイツは製造業中心の産業構造を守りながら高付加価値型に切り替えた。韓国・中国など恐ろしい勢いで成長する開発途上国を意識した産業構造の転換だった。
だが日本は米国型でもドイツ型でもない。製造業輸出は減少したが、付加価値が低い外食・建設・流通などのサービス業が多数だ。したがって今後、付加価値が低いサービス分野の生産性を画期的に高めることができなければ賃金も国内総生産(GDP)も増加しない一種のブラックホールに落ちることになる。結局、これを解決するためには「L型大学」の登場が必然的という指摘だ。
日本政府が最近確定した「スーパーグローバル大学(SGU)」も「G型-L型大学分離」の出発点として見ることができる。
日本の文部科学省は世界の大学順位100位入りを目標とする「トップ型」13大学、国際化で模範となる「グローバル牽引型」大学24カ所を選定した。東京大・京都大・慶応大など「Top型」には今後10年間で毎年4億2000万円(約39億ウォン)ずつ、上智大など「グローバル牽引型」には毎年1億7200万円(約16億ウォン)ずつ補助金として支給する。言葉は「スーパーグローバル大学」だが事実上の「G型大学」だ。
下村博文・文部科学相は「(SGUを育成して)今後は全世界で上位100位中に日本の大学が10カ所以上入るようにする」と強調した。現在は東京大(23位)、京都大(52位)の2大学に過ぎない。
「G型-L型大学分離」の成否は結局、第一線の大学教授の反発をどれほど抑制できるかにかかっていているというのが支配的な分析だ。
東京に所在する名門私立大の関係者は「『L型大学の場合、純粋学問の教授は辞めるか職業訓練教員として訓練と再教育を受けてもらう。また基本的には一線の実務経験者を教授とする』という意見に、どの教授が賛成するだろうか」と話した。
大学の枠組み自体を揺るがすかも知れないこの大変革の火種は昨年9月、日本の首相官邸の、ある会議から始まった。
「大学をこのまま放置していてはいけない。G型大学とL型大学の2種類に大胆に分けて、学ぶ内容も全く違うものにしなければならない」。
安倍晋三首相が議長として参加し、主要閣僚や専門家12人で構成された「まち・ひと・しごと創生会議」で突然出されたこの提案に参加者は驚いた。提案者は冨山和彦・経営コンサルタント。2000年代初期に「産業再生機構」の代表をつとめて「企業回復の魔術師」と呼ばれた人物だ。
彼が話したG型大学というのは、グローバル(Global)で戦うごく少数人材を育成する大学。一方、L型大学は地域密着(Local)の仕事に従事する多数の人材を育成するために職業訓練型の教育をする大学を意味する。言いかえれば東京大・慶応大・早稲田大のようないわゆる一流以外の大学は学問的教育を最初からやめて職業訓練に専念すべきだという刺激的な提案だった。
波紋は大変なものだった。日本社会全体が賛否両論に分かれた。問題は、この提案が単発性に終わらないという点だ。日本政府は昨年12月27日、最終的に「『L(地方)就職』の大卒者には奨学金の返還を免除する」という驚きの政策を発表した。速度調節はするが事実上「L型大学」に誘導するための第一歩を踏み出したという分析が出ている。
「G型-L型の大学分離」主張の最も大きな根拠は、日本国内の産業・雇用環境の変化だ。
日本経済は自動車・電気・電子などグローバル経済と激しく競争する経済圏(G型)、そしてサービス業・社会福祉などグローバルとは特別関連のない経済圏(L型)に分けられる。ところでその割合を見てみるとL型が80~90%で圧倒的多数だ。またL型産業はますます労働力が不足し、生産性もほかの先進国に比べて顕著に低い状況だ。結局これを解決するためには専門大学だけでなく、ごく少数のG型大学を除くすべての大学で学問よりも職業訓練を中心に教育しなければならないという主張だ。そうした決断なしには数十年以内に日本経済は崖っぷちに立たされるだろうという話だ。
「蒼生会議」が提示した運営改善案もまた画期的だ。L型大学のカリキュラムはこうだ。▼文科大学:基本的になくすか縮小する。シェークスピアや文学概論を教えるのではなく大学がある地域の観光名所・歴史・文化について英語で説明できる能力をつけさせる▼経営学科:戦略論を教えるのではなく会計や文書プログラムの作成法を徹底的に身につけさせる▼工科大学:機械力学、流体力学のほかトヨタなどで使用中の最新工作機器の使用法を教える。
企業らは大賛成だ。「毎年、新入社員に実務知識を“ゼロ”から再び教えることにも疲れた」(大企業の人事担当者)ということだ。「大学教育と現場の乖離を穴埋めするコストを考えると、社会全体の生産性と効率性が非常に落ちる」という指摘も出る。
一方「大学の役割と意義をしっかり把握できないアマチュアの未熟な考え」という反対論も侮れない。身分の両極化、教養の過小評価につながる危険性が大きいという指摘も多い。
【コラム】「シェークスピアより観光英語学ぶべき」日本揺るがす“GL論争”(2)
日本のメディアは「G型-L型大学」議論がその実現の可能性は別にしても日本社会が置かれている危機的状況を鋭く指摘したものだとみている。実際、日本の大学数は1991年の514カ所から今年は781カ所に増えたが、学生数はむしろ減少に転じている。発想の転換なしには皆が不幸になるほかはないという構造だ。
伊藤元重・東京大学大学院教授(経済学)はメディアへの寄稿で「日本経済全体の雇用および付加価値の比重をみれば地方経済がはるかに大きいだけに、L(ローカル)部門の活性化なしに日本経済が動力を見出すことはできない」と強調した。
ここには日本特有の産業構造も絡んでいる。米国はグーグル・アップルのような知識産業、そして金融のような高付加価値サービス側に方向を定めた。煙突型の製造業は大胆に縮小した。一方ドイツは製造業中心の産業構造を守りながら高付加価値型に切り替えた。韓国・中国など恐ろしい勢いで成長する開発途上国を意識した産業構造の転換だった。
だが日本は米国型でもドイツ型でもない。製造業輸出は減少したが、付加価値が低い外食・建設・流通などのサービス業が多数だ。したがって今後、付加価値が低いサービス分野の生産性を画期的に高めることができなければ賃金も国内総生産(GDP)も増加しない一種のブラックホールに落ちることになる。結局、これを解決するためには「L型大学」の登場が必然的という指摘だ。
日本政府が最近確定した「スーパーグローバル大学(SGU)」も「G型-L型大学分離」の出発点として見ることができる。
日本の文部科学省は世界の大学順位100位入りを目標とする「トップ型」13大学、国際化で模範となる「グローバル牽引型」大学24カ所を選定した。東京大・京都大・慶応大など「Top型」には今後10年間で毎年4億2000万円(約39億ウォン)ずつ、上智大など「グローバル牽引型」には毎年1億7200万円(約16億ウォン)ずつ補助金として支給する。言葉は「スーパーグローバル大学」だが事実上の「G型大学」だ。
下村博文・文部科学相は「(SGUを育成して)今後は全世界で上位100位中に日本の大学が10カ所以上入るようにする」と強調した。現在は東京大(23位)、京都大(52位)の2大学に過ぎない。
「G型-L型大学分離」の成否は結局、第一線の大学教授の反発をどれほど抑制できるかにかかっていているというのが支配的な分析だ。
東京に所在する名門私立大の関係者は「『L型大学の場合、純粋学問の教授は辞めるか職業訓練教員として訓練と再教育を受けてもらう。また基本的には一線の実務経験者を教授とする』という意見に、どの教授が賛成するだろうか」と話した。