原油安は日本経済にとってプラス要因
プーチンの言う陰謀論などではないようだ。
長年続いた産油国の我が世の春はもう終わった。
石油を売ってやるの時代から買ってくださいの時代になる。
40年で枯渇するという大嘘も通用しない。
あと原発がコストが安いという大嘘も、石油、ガスが大幅に下がったので原発のコストは火力に太刀打ちできない。
原油価格下落を「サウジの陰謀」とする議論の馬鹿馬鹿しさ
2015年01月06日02:02
最近の原油価格の下落を「サウジの陰謀」とする議論がありますけど、それはコミカルな議論だと思います。データを検証すると、この議論に根拠はありません。
先ず原油の需給が崩れた最大の原因は、アメリカ国内におけるシェールオイルの油井の急増が原因です。
生産を見ると、サウジはここ数年、1,000から1,100万バレル/日の間で安定的に生産を続けてきました。一方アメリカは6年前の678万バレル/日から一挙に1,000万バレル/日に激増しています。
サウジアラビアは国庫の収入の89%を原油に依存しています。また医療が無料であるなど、様々な社会福祉プログラムは原油からの収入に依存しています。そのようなばらまき政策をやっている関係で、政府が財政均衡させるためにはバレル当たり95ドルの原油価格が必要です。つまり税収が大幅にショートすると社会が転覆するリスクがあるのです。
一方、原油生産から上がる税収は、米国政府にとって全く重要ではありません。いや、米国経済全体にとって、原油価格の下落はGDP押し上げ要因です。
原油価格の先行きを占う際、我々が注視しなければいけないのは、最大のスイングファクター(変動要因)となっている米国でのシェールオイルのリグカウントであり、サウジではないのです。
その北米ロータリー・リグ・カウントは、若干、下がっているけれど、未だ「焼け石に水」程度です。つまり生産調整にはまだまだ長い時間がかかるということです。
むしろ世界の産油国は原油価格の下落で予算未達になる分、生産を加速させることすら考えられます。これは古典的な「囚人のジレンマ」です。
僕が原油や原油株をボトム・フィッシングしたくない理由はここにあります。因みに原油価格の下値目標ですが、「半値、八掛け、二割引き」なら34ドルということになります。向こう数年から5年くらいかけて、最終的にその水準まで、蛇の生殺しみたいな、のたうちまわる修羅場が展開されると思います。
先ず原油の需給が崩れた最大の原因は、アメリカ国内におけるシェールオイルの油井の急増が原因です。
生産を見ると、サウジはここ数年、1,000から1,100万バレル/日の間で安定的に生産を続けてきました。一方アメリカは6年前の678万バレル/日から一挙に1,000万バレル/日に激増しています。
サウジアラビアは国庫の収入の89%を原油に依存しています。また医療が無料であるなど、様々な社会福祉プログラムは原油からの収入に依存しています。そのようなばらまき政策をやっている関係で、政府が財政均衡させるためにはバレル当たり95ドルの原油価格が必要です。つまり税収が大幅にショートすると社会が転覆するリスクがあるのです。
一方、原油生産から上がる税収は、米国政府にとって全く重要ではありません。いや、米国経済全体にとって、原油価格の下落はGDP押し上げ要因です。
原油価格の先行きを占う際、我々が注視しなければいけないのは、最大のスイングファクター(変動要因)となっている米国でのシェールオイルのリグカウントであり、サウジではないのです。
その北米ロータリー・リグ・カウントは、若干、下がっているけれど、未だ「焼け石に水」程度です。つまり生産調整にはまだまだ長い時間がかかるということです。
むしろ世界の産油国は原油価格の下落で予算未達になる分、生産を加速させることすら考えられます。これは古典的な「囚人のジレンマ」です。
僕が原油や原油株をボトム・フィッシングしたくない理由はここにあります。因みに原油価格の下値目標ですが、「半値、八掛け、二割引き」なら34ドルということになります。向こう数年から5年くらいかけて、最終的にその水準まで、蛇の生殺しみたいな、のたうちまわる修羅場が展開されると思います。