こんなことでは日本は防衛できない。
根本から見直さなければ将来大きな禍根を残すことになる。
清谷信一はなぜ国産兵器を評価しないのか。
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なぜお前は国産兵器の「悪口」しか言わないのか、などとよく言われておりますが、別に悪口を言っているつもりは全くありません。有事には自衛隊、また彼らが使う装備に自分の命をあずけるわけですから厳しく見るのは当然でしょう。
まず、国産兵器には以下の弱点があります。
1)実戦の経験も海外市場で揉まれたこともない(防衛産業は事実上国営企業)。
2)基礎研究費、開発費、試験費用が異様に少ない。
3)2)にもかかわらず海外での情報収集に全く不熱心である。
4)技本は予算配分・評価と、開発が分かれていないので手前味噌になる。
5)防衛省の調達要員が異様に少ない(仕様書まで業者に丸投げ。当事者能力が低い)。
6)防衛省・自衛隊の情報公開が民主国家ではありえないほど少ない
7)防衛省・自衛隊が記者クラブという談合組織によって慣れ合いになっている。
8)企業の防衛分野のパーセンテージが小さく、まともな投資が行なわれていない。
10)戦争になるはずがない、なったら米軍が助けてくれると思っているので、本気になれない。
このような状態を放置しているために、諸外国の立っているスタートラインにすら立っていないというのが現状です。
つまり、欧米や他の国々とイコールコンディションの水準の遥か下にいるわけです。基礎的な工業基盤が高いから、なんとかそれでも格好が付いている状態です。
ですからなんとなく外国の兵器のようなもの、というようなものを作っても実力が伴わない。その例がUAVなどでしょう。
ただでさえ少ない海外視察費を偉い人の卒業旅行で無駄にするような組織にまともな兵器がつくれますか?
まずは、スタート地点に立とうよと、いうのがぼくの基本スタンスです。
国産兵器礼賛者は得てして現実を見ようとしません。恋は盲目状態です。
例えばUAVならば韓国や中国、パキスタンが実用化、運用では自衛隊よりも遥かに進んでいます。しかもご自慢だったFFRSやFFOSは信頼性が怪しくて、先の大震災で一度も使用されませんでした。
また震災では無線機が足りず、また調達が極めて低いペースだったので無線機の世代が違うと通じない、さらに周波数帯が適していない。これらの理由で無線による意思疎通が極めて困難でした。
当然ながらデータ通信によるネットワーク化も大きく遅れており、空自の偵察機は未だに撮影したフィルムを持って帰って現像する博物館アイテム。これは阪神淡路大震災でも批判されていたわけですが、未だにこれが放置されています。
このような現状を直視せず、我が国の兵器開発態勢は十全であり、優れた装備を開発できるのだ、と信じるのは新興宗教を信じるのと同じです。
こういう組織が実戦を想定した優秀な兵器を開発、生産できるのだろうか、と不安になるのが多少なりとも常識やリテラシーをもった人間ではないでしょうか。
このような事実に目や耳を塞ぎ、ひたすら日本兵器、日本人の優秀性を宣伝するのは反知性的です。
またせっかく国内に良い企業があっても防衛省は能力がなくてコストの高い既存の防衛産業を優遇します。UAVなどその好例でしょう。ヤマハやヒロボーなどには声もかけず、開発した富士重のUAVがどうなかったかはご案内のとおりです。
現在陸自が評価している固定翼UAVが2つあり、ひとつはスキャンイーグルもう一つは日立のものですが、これのUAV自体は福島第一を撮影したフジインバックが担当しています。
調達コストは前者が二機10億、後者が2億でお値段は1/5です。
しかも前者は陸幕で評価するかぎり事故、故障が多く、メンテのコストも高いわけです。ところが日立の案を知ってか知らずか、「国粋的な軍オタ」諸氏は既に調達されるだろうと予想しているスキャンイーグルの弁護の合唱をします。
日立案の弱点は通信機能です。これはプライム・コントラクターの日立の能力の不足に起因しているようです。これを克服すればスキャンイーグルの1/5の調達コストやすい運用コスト、しかも国内に整備拠点のあるUAVの調達が可能です。
防衛省、技本にキチンとした企業のデータベースがあり、装備開発のプロデューサーとしての当事者能力があれば、プライムが日立ではなく、別な通信が得意な企業を指定し、これとフジインバックを組ませたでしょう。
ところが防衛省の内局にも、各幕にも技本にもそのようなデータベースも知識も存在しません。海外の情報は元より、国内の情報にも無知です。そして単に既存の防衛大手にカネをおとして天下りをすることしか考えておりません。
それでまともな研究開発ができますか?
「日本の兵器は優秀だ」ということを頭から信じ、それをドグマとして論を語るのではまともな結論が出るわけがありません。
贔屓のアイドルやプロ野球のチームについて語るのと同じです。そのようなメンタリティで国防を語るのは極めて危険です。
それは「情念」や「情緒」であり、「理性」でも「客観的事実」でもありません。それらを元にした議論は仲間内では楽しいのかもしれませんが、外部の人間からは奇異以外のなにものもありません。
率直に申し上げて、アイドルや野球に例えるならば、ぼくはプロダクションや球団の経営についての話をしています。アイドルが可愛いとか、負けても贔屓だから応援する、というレベルのファンとは話が噛み合わないのは当然なのですが、アレな人達は、同じ次元の話だと勘違いしています
加えて申せば、この手の人達はリテラシーと知性に欠けております。ネットに散見されるぼくの東洋経済オンラインの10式やいずもの記事に対する批判の多くは、記事を読んでおりません。掲示板のサマリーだけを読んで、後は妄想して非難ばかりです。批判をするならば原典を確認するのがリテラシーの基本ですが、それができていない。恐らく長い文章が読めないのでしょう。また普段書籍や雑誌を読むといった習慣がないのでしょう。
ネットで偏った知識と、情緒に基づいた、都合の良いデータだけを拾った知識の断片だけを組み合わせて、まともな論評ができるならばぼくらプロは苦労をしません。
更に申せば、前も書きましたが発行元の東洋経済新報社と東洋経済日報を混同して、半島系メディアだと批判も多く見られます。当然ながら両者は全く関係がありません。
この手の「国士」の方々は東洋経済新報社が石橋湛山という我が国の首相を輩出したこともご存じないのでしょう。また書店でビジネス雑誌のコーナーも行ったこともないのでしょう。東洋経済は半島系だ、などと批判している人たちは自分が知識も教養もないと自己宣伝しているようなものです。ところが自分は「意識が高い系」だと自認しているので始末が悪い。
そのような人たちの床屋談義は、まともな常識をもった普通の日本人は相手にしないでしょう。
またこの手の愛国的な方々は得てして「予算」「時間」という概念を理解できません。
例えば10式戦車は何輛調達されるのか。我々はそれすら知らされていないわけです。
更に、いつまでにそれが調達されるのか。
仮に300輛が調達されるとして、いつまでなのだ。揃うのが20年後で、今から5年後に戦争が起これば調達されるべき10式の多くは調達されていないことになります。その間陸自の戦車隊のネットワーク化は完成しません。
本来兵器は何時までに揃える、というとこが重要です。例えば第二次大戦中、零戦の次世代機が10年後に完成しても意味ないわけです。それよりも性能が落ちても来年完成する機体が必要になります。
「予算」も重要です。74式にしろ、90式にしろ、近代化は殆ど行なわれておりませんそれは予算が取れないからです。であれば10式も同様でしょう。つまり5年後ぐらいから10式は旧式化し、その後20~30年も近代化無しの旧式戦車として延々と調達されるでしょう。
しかも民生コンポーネントを多用しているので手に入らないパーツも増えるでしょう。その頃中国を含めた諸外国の戦車はもっと進化しているでしょう。
更に申せば、戦車があっても89式戦闘装甲車の近代化すら予定もありません。指揮通信車も同様です。10式だけネットワーク化してもあまり意味がありません。まともな機甲戦闘は不可能です。
しかも陸自はUAVなどのISRアセットが殆ど無く、歩兵のネットワーク化、情報化も遅れております。 その上兵站も極めて脆弱です。概ね一個連隊で現在の兵站で支えられるのは1個中隊でしょう。
それは一部の「火の出る玩具」に少ない予算の中から多くの予算を捻出しているからです。兵站や訓練といった軍隊のインフラとも言うべき分野を軽視しています。ですからその意味では10式は単なる徒花にすぎません。
全体の予算の中で、優先順位を決め、必要なものに厚くというが予算の基本です。『全部大事』では予算は組めません。組めても総花的になります。すべてを得ようとする者はすべてを失うという言葉がありますが、そうなります。
敢えて批判を恐れずに申せば、「予算」と「時間」が理解できない、アイドルやアニメキャラと同じ次元でしか軍事を語れない兵器フェチの方々が、ご自分を「軍事通」と誤解して国防を語るのは極めて危険ですらあります。
無論軍事や国防に関してはすべての国民がステークホルダーです。ですから議論は大いに行うべきで、それを否定するつもりは毛頭ありなせん。ですが、国防を語るのであれば単に兵器の「好き嫌い」という情緒をもとに語るべきではありません。
strong>Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました
【自衛隊は空中給油機活用を見直せ】〜その高い費用対効果〜
http://japan-indepth.jp/?p=19634
【少女漫画男性主人公に異変アリ】~ガチムチ、オタク、キモメンらがモッテモテ!~
http://japan-indepth.jp/?p=18452
【お粗末な自衛隊の「衛生」装備】~チュニジアでテロにあった女性医官は「特別」なのか?~
http://japan-indepth.jp/?p=17323
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 1】~陸幕広報は取材拒否~
http://japan-indepth.jp/?p=17056
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 2】~中谷防衛大臣の答弁に違和感~
http://japan-indepth.jp/?p=17059
span style=font-size:larger>東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
自衛官を国際貢献で犬死にさせていいのか
海外派遣の前に考えるべきこと(下)
http://toyokeizai.net/articles/-/73521
<自衛隊員の命は、ここまで軽視されている
海外派遣の前に考えるべきこと(上)
http://toyokeizai.net/articles/-/73492
川崎重工は「世界のヘリメーカー」になれるか
http://toyokeizai.net/articles/-/73114
「国際軍事見本市」が、日本の国防力を高める
日本での初開催イベントの意義は大きい
http://toyokeizai.net/articles/-/71866
防衛省の装備調達は、これから大きく変わる
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<上>
http://toyokeizai.net/articles/-/70516
日本の防衛産業は鎖国から開国へシフトする
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<下>
http://toyokeizai.net/articles/-/70529
防衛省装備調達に欠落している"大事なもの"
兵器調達の際に「時間」「総額」の概念がない
http://toyokeizai.net/articles/-/69177
まず、国産兵器には以下の弱点があります。
1)実戦の経験も海外市場で揉まれたこともない(防衛産業は事実上国営企業)。
2)基礎研究費、開発費、試験費用が異様に少ない。
3)2)にもかかわらず海外での情報収集に全く不熱心である。
4)技本は予算配分・評価と、開発が分かれていないので手前味噌になる。
5)防衛省の調達要員が異様に少ない(仕様書まで業者に丸投げ。当事者能力が低い)。
6)防衛省・自衛隊の情報公開が民主国家ではありえないほど少ない
7)防衛省・自衛隊が記者クラブという談合組織によって慣れ合いになっている。
8)企業の防衛分野のパーセンテージが小さく、まともな投資が行なわれていない。
10)戦争になるはずがない、なったら米軍が助けてくれると思っているので、本気になれない。
このような状態を放置しているために、諸外国の立っているスタートラインにすら立っていないというのが現状です。
つまり、欧米や他の国々とイコールコンディションの水準の遥か下にいるわけです。基礎的な工業基盤が高いから、なんとかそれでも格好が付いている状態です。
ですからなんとなく外国の兵器のようなもの、というようなものを作っても実力が伴わない。その例がUAVなどでしょう。
ただでさえ少ない海外視察費を偉い人の卒業旅行で無駄にするような組織にまともな兵器がつくれますか?
まずは、スタート地点に立とうよと、いうのがぼくの基本スタンスです。
国産兵器礼賛者は得てして現実を見ようとしません。恋は盲目状態です。
例えばUAVならば韓国や中国、パキスタンが実用化、運用では自衛隊よりも遥かに進んでいます。しかもご自慢だったFFRSやFFOSは信頼性が怪しくて、先の大震災で一度も使用されませんでした。
また震災では無線機が足りず、また調達が極めて低いペースだったので無線機の世代が違うと通じない、さらに周波数帯が適していない。これらの理由で無線による意思疎通が極めて困難でした。
当然ながらデータ通信によるネットワーク化も大きく遅れており、空自の偵察機は未だに撮影したフィルムを持って帰って現像する博物館アイテム。これは阪神淡路大震災でも批判されていたわけですが、未だにこれが放置されています。
このような現状を直視せず、我が国の兵器開発態勢は十全であり、優れた装備を開発できるのだ、と信じるのは新興宗教を信じるのと同じです。
こういう組織が実戦を想定した優秀な兵器を開発、生産できるのだろうか、と不安になるのが多少なりとも常識やリテラシーをもった人間ではないでしょうか。
このような事実に目や耳を塞ぎ、ひたすら日本兵器、日本人の優秀性を宣伝するのは反知性的です。
またせっかく国内に良い企業があっても防衛省は能力がなくてコストの高い既存の防衛産業を優遇します。UAVなどその好例でしょう。ヤマハやヒロボーなどには声もかけず、開発した富士重のUAVがどうなかったかはご案内のとおりです。
現在陸自が評価している固定翼UAVが2つあり、ひとつはスキャンイーグルもう一つは日立のものですが、これのUAV自体は福島第一を撮影したフジインバックが担当しています。
調達コストは前者が二機10億、後者が2億でお値段は1/5です。
しかも前者は陸幕で評価するかぎり事故、故障が多く、メンテのコストも高いわけです。ところが日立の案を知ってか知らずか、「国粋的な軍オタ」諸氏は既に調達されるだろうと予想しているスキャンイーグルの弁護の合唱をします。
日立案の弱点は通信機能です。これはプライム・コントラクターの日立の能力の不足に起因しているようです。これを克服すればスキャンイーグルの1/5の調達コストやすい運用コスト、しかも国内に整備拠点のあるUAVの調達が可能です。
防衛省、技本にキチンとした企業のデータベースがあり、装備開発のプロデューサーとしての当事者能力があれば、プライムが日立ではなく、別な通信が得意な企業を指定し、これとフジインバックを組ませたでしょう。
ところが防衛省の内局にも、各幕にも技本にもそのようなデータベースも知識も存在しません。海外の情報は元より、国内の情報にも無知です。そして単に既存の防衛大手にカネをおとして天下りをすることしか考えておりません。
それでまともな研究開発ができますか?
「日本の兵器は優秀だ」ということを頭から信じ、それをドグマとして論を語るのではまともな結論が出るわけがありません。
贔屓のアイドルやプロ野球のチームについて語るのと同じです。そのようなメンタリティで国防を語るのは極めて危険です。
それは「情念」や「情緒」であり、「理性」でも「客観的事実」でもありません。それらを元にした議論は仲間内では楽しいのかもしれませんが、外部の人間からは奇異以外のなにものもありません。
率直に申し上げて、アイドルや野球に例えるならば、ぼくはプロダクションや球団の経営についての話をしています。アイドルが可愛いとか、負けても贔屓だから応援する、というレベルのファンとは話が噛み合わないのは当然なのですが、アレな人達は、同じ次元の話だと勘違いしています
加えて申せば、この手の人達はリテラシーと知性に欠けております。ネットに散見されるぼくの東洋経済オンラインの10式やいずもの記事に対する批判の多くは、記事を読んでおりません。掲示板のサマリーだけを読んで、後は妄想して非難ばかりです。批判をするならば原典を確認するのがリテラシーの基本ですが、それができていない。恐らく長い文章が読めないのでしょう。また普段書籍や雑誌を読むといった習慣がないのでしょう。
ネットで偏った知識と、情緒に基づいた、都合の良いデータだけを拾った知識の断片だけを組み合わせて、まともな論評ができるならばぼくらプロは苦労をしません。
更に申せば、前も書きましたが発行元の東洋経済新報社と東洋経済日報を混同して、半島系メディアだと批判も多く見られます。当然ながら両者は全く関係がありません。
この手の「国士」の方々は東洋経済新報社が石橋湛山という我が国の首相を輩出したこともご存じないのでしょう。また書店でビジネス雑誌のコーナーも行ったこともないのでしょう。東洋経済は半島系だ、などと批判している人たちは自分が知識も教養もないと自己宣伝しているようなものです。ところが自分は「意識が高い系」だと自認しているので始末が悪い。
そのような人たちの床屋談義は、まともな常識をもった普通の日本人は相手にしないでしょう。
またこの手の愛国的な方々は得てして「予算」「時間」という概念を理解できません。
例えば10式戦車は何輛調達されるのか。我々はそれすら知らされていないわけです。
更に、いつまでにそれが調達されるのか。
仮に300輛が調達されるとして、いつまでなのだ。揃うのが20年後で、今から5年後に戦争が起これば調達されるべき10式の多くは調達されていないことになります。その間陸自の戦車隊のネットワーク化は完成しません。
本来兵器は何時までに揃える、というとこが重要です。例えば第二次大戦中、零戦の次世代機が10年後に完成しても意味ないわけです。それよりも性能が落ちても来年完成する機体が必要になります。
「予算」も重要です。74式にしろ、90式にしろ、近代化は殆ど行なわれておりませんそれは予算が取れないからです。であれば10式も同様でしょう。つまり5年後ぐらいから10式は旧式化し、その後20~30年も近代化無しの旧式戦車として延々と調達されるでしょう。
しかも民生コンポーネントを多用しているので手に入らないパーツも増えるでしょう。その頃中国を含めた諸外国の戦車はもっと進化しているでしょう。
更に申せば、戦車があっても89式戦闘装甲車の近代化すら予定もありません。指揮通信車も同様です。10式だけネットワーク化してもあまり意味がありません。まともな機甲戦闘は不可能です。
しかも陸自はUAVなどのISRアセットが殆ど無く、歩兵のネットワーク化、情報化も遅れております。 その上兵站も極めて脆弱です。概ね一個連隊で現在の兵站で支えられるのは1個中隊でしょう。
それは一部の「火の出る玩具」に少ない予算の中から多くの予算を捻出しているからです。兵站や訓練といった軍隊のインフラとも言うべき分野を軽視しています。ですからその意味では10式は単なる徒花にすぎません。
全体の予算の中で、優先順位を決め、必要なものに厚くというが予算の基本です。『全部大事』では予算は組めません。組めても総花的になります。すべてを得ようとする者はすべてを失うという言葉がありますが、そうなります。
敢えて批判を恐れずに申せば、「予算」と「時間」が理解できない、アイドルやアニメキャラと同じ次元でしか軍事を語れない兵器フェチの方々が、ご自分を「軍事通」と誤解して国防を語るのは極めて危険ですらあります。
無論軍事や国防に関してはすべての国民がステークホルダーです。ですから議論は大いに行うべきで、それを否定するつもりは毛頭ありなせん。ですが、国防を語るのであれば単に兵器の「好き嫌い」という情緒をもとに語るべきではありません。
strong>Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました
【自衛隊は空中給油機活用を見直せ】〜その高い費用対効果〜
http://japan-indepth.jp/?p=19634
【少女漫画男性主人公に異変アリ】~ガチムチ、オタク、キモメンらがモッテモテ!~
http://japan-indepth.jp/?p=18452
【お粗末な自衛隊の「衛生」装備】~チュニジアでテロにあった女性医官は「特別」なのか?~
http://japan-indepth.jp/?p=17323
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 1】~陸幕広報は取材拒否~
http://japan-indepth.jp/?p=17056
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 2】~中谷防衛大臣の答弁に違和感~
http://japan-indepth.jp/?p=17059
span style=font-size:larger>東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
自衛官を国際貢献で犬死にさせていいのか
海外派遣の前に考えるべきこと(下)
http://toyokeizai.net/articles/-/73521
<自衛隊員の命は、ここまで軽視されている
海外派遣の前に考えるべきこと(上)
http://toyokeizai.net/articles/-/73492
川崎重工は「世界のヘリメーカー」になれるか
http://toyokeizai.net/articles/-/73114
「国際軍事見本市」が、日本の国防力を高める
日本での初開催イベントの意義は大きい
http://toyokeizai.net/articles/-/71866
防衛省の装備調達は、これから大きく変わる
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<上>
http://toyokeizai.net/articles/-/70516
日本の防衛産業は鎖国から開国へシフトする
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<下>
http://toyokeizai.net/articles/-/70529
防衛省装備調達に欠落している"大事なもの"
兵器調達の際に「時間」「総額」の概念がない
http://toyokeizai.net/articles/-/69177