南シナ海も、中国は岩礁を埋め立てて滑走路や港を作って中国人を送り込んでいる。韓国もそれを真似て竹島に桟橋や建物を建てて韓国人を送り込んでいる。それが彼らの常識であり実効支配したもの勝ちなのだ。中国が狙っているのは沖縄であり、翁長県知事にしてもかなり取り込まれてしまっている。
>中国の戦わずして相手国を乗っ取る。その戦略が移民だ。日本もそのターゲットの一つだ。
>中国の戦わずして相手国を乗っ取る。その戦略が移民だ。日本もそのターゲットの一つだ。
習近平国家主席がモンゴル帝国(元朝)の再現を狙っているの
でしょうか。極東から欧州に至る巨大な勢力圏を築こうとしている
一帯一路政策は「モンゴル帝国」の再来
なんともきな臭い話ですね。次にお伺いしたいのは中国が進める一帯一路政策です。これは習近平国家主席がモンゴル帝国(元朝)の再現を狙っているのでしょうか。極東から欧州に至る巨大な勢力圏を築こうとしている。
茂木:その通りです。目的の一つは、長い国境線を接し、潜在的には緊張関係にあるロシアとの間でユーラシア同盟を築きたいということ。同時に、カザフスタンなど旧ソ連圏の中央アジア諸国に投資して影響力を拡大すること。
ロシアはかつて2世紀にわたってモンゴル帝国に支配されました。一帯一路政策が経済的に元を再現するものであれば、ロシアはこれに恐怖を抱いているのではないでしょうか。
茂木:そうですね。ロシアはその2世紀を「タタールのくびき」として暗黒時代と位置づけています 。「タタールがまた来た」という思いかもしれません。
ロシアは極東でも中国の人口圧力を警戒しています。バイカル湖以東のロシア人口が620万人で千葉県の人口程度しかいないのに対し、国境の南の旧満州には1億人が住んでいます。
米国は移民を先兵にテキサスとハワイを手に入れた
移民を受け入れることは「人道的に正しいこと」というイメージがあります。しかし、現実には移民は“武器”と言えませんか。茂木先生は著書の中で「テキサス共和国」について触れています。米国は、当時はメキシコ領だったテキサスへの移民を拡大。これは合法的なものでした。人口でメキシコ人を上回ると独立を宣言し、米国への加盟を申請し、28番目の州になりました 。
ハワイでも同様のことをしています。大量の移民を送り込んだ後に「ハワイ革命」を起こし、米国の50番目の州となった 。
茂木:おっしゃる通りです。ロシア系住民が多いクリミアをウクライナから分離してロシアに併合したプーチン大統領も、当然、これらの歴史的事実を意識していたでしょう。
加えて、一帯一路政策は純粋な経済政策ではないことも、ロシアの恐怖心を高めていると思います。例えば中国企業が、「一帯」の西端に位置するギリシャ最大の港、ピレウス港を買収しました 。ロシアから見ると、ロシア艦隊が黒海から地中海に出る際のチョークポイントを、中国に塞がれる可能性が出てきました。
同様に中国は、海路である「一路」の通り道であるオーストラリアでも港を抑えています。米海兵隊がローテーションで駐留するダーウィンの港を、中国企業が99年にわたって借りる契約を結びました 。米豪の同盟関係にくさびを打ち込むことが狙いでしょう。オーストラリア経済は、資源を海外に販売することで成り立っています。その最大の貿易相手は中国です。
オーストラリアが、米海兵隊の拠点近くの港を中国に貸し与える判断までしているのでは、日本の潜水艦が選ばれないのも道理ですね(関連記事「豪潜水艦の商談を機に日本の防衛産業を考える」)。
茂木:オーストラリアには中国からの移民が年々増えています。中国傾斜を強めるターンブル政権は彼らの意向にも配慮する必要があったのでしょう。
ここでも移民が重要な役割を果たしているのですね。
中央アジア諸国は一帯一路政策をどう思っているのでしょう。彼らもモンゴル帝国に支配された記憶を思い出すのでしょうか。
茂木:ロシアほどではないと思います。民族的にも同じ系統ですし。
例えばカザフスタンの場合、反イスラム過激派ということで中国と利益を共有しています。ナザルバエフ大統領 は旧ソ連時代から政権を維持しており世俗主義をとっています。従ってイスラム過激派とは相容れません。一方、中国はISが新疆のウイグル人独立派に勢力を拡大しようとしているのを警戒しています。「反テロ」で両者の利害は一致します。
(私のコメント)
移民政策は、政界やマスコミは肯定的ですが、一般庶民からすればとんでもない事であり、自分の仕事が奪われる結果を招く。しかし支配階層である政治家や官僚から見れば、従業員は日本人だろうが外国人だろうがどうでもよくて、安い給料で雇える人なら誰でもいい。
しかし移民は社会問題を引き起こして摩擦を生じさせる。アメリカやオーストラリアのような移民国家とは条件も異なる。移民国家は広大な国土を持ち人手は慢性的に足りませんが、民族構成もだんだん変わってくる。ヨーロッパにしても中東からのイスラム難民が押し寄せていますが、ヨーロッパなどうなるのだろうか? イスラム難民は宗教も文化も異なる。
しかし注意しなければならないのは、中国からの移民であり、漢民族は周辺国に大量の移民を繰り込んできて国土を拡大してきた。満州国も戦前から漢民族が大量に流入してきて満州族の国家では無くなり、中華人民共和国に組み込まれてしまった。
同じような例はテキサス共和国であり、アメリカは大量の移民を送り込んでテキサス共和国を乗っ取ってしまった。ハワイ王国も同じであり、本土から大量の移民を送り込んでハワイ王国を乗っ取ってしまった。ロシアもシベリアに強制的にロシア民族を送り込んできましたが、移民は一種の兵器であり大量であれば国家ごと乗っ取られてしまう。
クリミアがロシアに乗っ取られたのも、ロシア人が多数派を形成していたからであり、その前にはトルコ系の住民が住んでいたがロシア系移民に追い払われてしまった。その意味では米中露は兄弟国家であり、移民を送り込んで国土を拡大させてきた。
オーストラリアもいずれは中国に乗っ取られる可能性がありますが。シベリアも中国からの人口の流入で乗っ取られるのかもしれない。ユーラシア大陸は民族の坩堝であり、国家の興亡は民族の興亡の歴史であり、凄惨な殺し合いが行われてきた。
欧米諸国が日本に対して移民を受け入れろと要求してきていますが、欧米の歴史を見れば「人道的に正しい」と言う事は言えない。日本が移民を受け入れる根拠として人口の減少があげられていますが、中には1000万人の移民受け入れ構想があるそうだ。その1000万人のうち多くが中国人を想定しているらしい。
南シナ海も、中国は岩礁を埋め立てて滑走路や港を作って中国人を送り込んでいる。韓国もそれを真似て竹島に桟橋や建物を建てて韓国人を送り込んでいる。それが彼らの常識であり実効支配したもの勝ちなのだ。中国が狙っているのは沖縄であり、翁長県知事にしてもかなり取り込まれてしまっている。
中国は、オーストラリアに韓国と同じくらいの牧場を購入しようとして政府に断られましたが、日本の土地もあちこち購入しているようだ。しかし油断していればテキサス共和国やハワイ州などのように人口の過半数を占めれば乗っ取られかねない。日本は大量の移民が押し掛けてきた歴史が無い。
朝鮮戦争時に戦乱から逃れてきた朝鮮人が唯一の例外ですが、政府はその存在に手を焼いている。アメリカなどのような移民国家であるならば、徹底した国家への忠誠を求めなければなりませんが、日本は条件さえ合えば帰化が認められる。必ずしも国家への忠誠は求められていない。