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へその緒を切るのを2、3分遅らせよ、4歳のときの運動能力と社会性評価が高まると確認

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へその緒を切るのを2、3分遅らせよ、4歳のときの運動能力と社会性評価が高まると確認
特に男の子で明らか、有力医学誌で報告

写真はイメージで、記事と直接の関係はありません。(写真:Kenny Louie/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般)
写真はイメージで、記事と直接の関係はありません。(写真:Kenny Louie/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般
 へその緒を着るのを遅らせると、4歳時点の細かい運動の能力と社会性な評価が高くなると分かった。

生後まもなくの鉄不足を防ぐ

 スウェーデン、ウプサラ大学のオラ・アンダーソン氏らの研究グループが、有力医学誌の小児科版である」ジャマ(JAMA)ペディアトリクス誌において2015年5月26日に報告している。

 へその緒を2~3分ほど遅らせて切る医療行為は、「遅延臍帯(ちえんさいたい)クランプ」と言う。一方で、へその緒を生まれてすぐに切る医療行為は「早期臍帯(そうきさいたい)クランプ」と言う。

 遅延臍帯クランプは、生後4カ月から6カ月での鉄分不足を防ぐと見られている。子どもの鉄欠乏症を防ぐことで神経の発達を促す可能性があるとされる。

 実際に影響が長く生後12カ月以降にわたって続くかはよく分かっていない。

2グループ分けた試験をさらに追跡

 研究グループは、4歳での遅延臍帯クランプと早期臍帯クランプの影響を検証した。2008年4月16日から2010年5月21日にかけて、スウェーデンの病院ではランダムに2つのグループに分けて、一方は遅延臍帯クランプ、もう一方は早期臍帯クランプにした試験が行われた。この対象となったこのうち、妊娠のときに大きなリスクにさらされておらず、生まれるのが早すぎたり遅すぎたりしない満期産で生まれた382人を4歳時点まで追跡調査した。

 2012年4月から2013年7月の間に、「ウェクスラー式個別知能検査」「発達性協調運動障害」という検査で知能や運動能力を調べた。一方で、2012年4月から2013年8月にかけて、親に対しても、子どもの発達や育てている中での子どもの行動についても聞いている。

男の子を中心に効果確認

 ほぼ7割に当たる263人分のデータを評価した結果、遅延臍帯クランプでは、人格面で社会的評価の点数、細かい運動能力の評価で平均値が高くなると分かった。

 全体で見ると、知能においては、へその緒を切るのを遅らせる遅延群と早期群に違いは認められなかった。

 男の子で結果が顕著で、具体的には、知能検査に加えて、人格的な社会的評価、細かい運動評価について複数の条件で調節した平均差が明らかに高かった。

 従来へその緒を切るのを遅らせると赤ちゃんがよく育つ可能性があるという報告はあった(「へその緒を切るのは2分遅らせよ」赤ちゃんが育つを参照)。「へその緒を切る時間を最適化すると、高所得国に生まれたリスクの低い子どもでは、神経の発達に影響を及ぼす可能性がある」と説明している。日本は関係すると見られ、へその緒を遅く切る医療行為の評価が高まりそうだ。

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