16日、英紙フィナンシャル・タイムズは、同紙のアジア編集長を務めるデビッド・ピリング氏による、「中国経済が崩壊すると予言した日本人は、中国を甘く見過ぎた」とする記事を掲載した。写真は天安門。 2015年12月16日、英紙フィナンシャル・タイムズは、同紙のアジア編集長を務めるデビッド・ピリング氏による、「中国経済が崩壊すると予言した日本人は、中国を甘く見過ぎた」とする記事を掲載した。18日付で環球時報が伝えた。

私(ピリング氏)が14年前に初めてアジアに来た時、日本の経済規模は中国の3倍を誇っており、多くの日本人が「中国の体制は内部矛盾により確実に崩壊する」と予言していた。彼らは「中国経済は国が管理しているため、不合理な資本分配や浪費性の投資への依存が起きやすい」「中国経済は驚くべき成長を遂げたものの、水や空気を汚染してきた」などと分析した。これらは正しいが、「内在するストレスが中国社会の不安定化を招き、体制が崩壊する」という結論は“片思い”に過ぎなかった。

彼らは中国共産党を甘く見過ぎていた。中国は崩壊しないどころか、ある方面ではますますその力を強めている。中国の経済規模は、今や日本の2倍以上。購買力平価から見ると、米国をも凌駕する。中国の台頭は、世界の重心を西側から東側へと移した。経済や政治において大きな変化をもたらし、米国の外交官らは日本や台湾などに無条件の安全保障を提供することについて、その実現性を考慮しなければならなくなった。英国は米国の反対を顧みずに、中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)への参加を決めた。

中国の発展にはリスクが付きまとうが、それでも祝福しなければならない。戦後の日本は世界に対して、繁栄と現代化は白人の専売特許でないことを証明したが、中国は世界に対して日本の成功をより大規模に実践できると示して見せた。実際は、中国はここまでうまくやらずとも世界を変えることができた。中国は人口が多いため、国民の生活水準が米国の半分に達しさえすれば、米国の2倍の経済体になるのだ。イェール大学のポール・ケネディ教授は自身の著書「大国の興亡」の中で、「軍事力と外交力は後から付いてくるものだ」としている。(翻訳・編集/北田)